しんデンタルクリニックの治療方法
乳歯も永久歯も虫歯の治療に特に違いはありません。
穴が開くようなむし歯は削って金属やプラスチックで詰めるのが基本です。
もっと深いむし歯や痛んだ歯は神経を取るような処置をして金属冠をかぶせたりします。
いずれの処置も麻酔をして治療されることが多く、時間もかかりますので子どもさんにとっては嫌なものです。
乳歯はどうせ生えかわるものというのはまちがいです。お子さんの正常な成長発育には欠かせないものです。
きれいな乳歯はきれいな永久歯や正常な歯ならび・かみ合わせへの第一歩です。治療と同時により予防もさらに大切です。
1.乳歯の虫歯の治療
■初期治療
削らずに歯磨きの仕方の練習をし、フッ素などの予防処置をします。
■中程度虫歯
虫歯を取り詰め物をし、歯の形に治し見た目と咬み合わせを調整します。
■神経まで進行
虫歯で汚染された神経や根の中の汚れを取り、何度かお薬で消毒します。
最終的に根がキレイになったら詰め物をし歯の形に治し噛めるようにします。
2.麻酔の注意
小児歯科では恐怖や痛みを取り除くために治療のときに局所麻酔をすることが多いものです。
これは大人と同じで注射によるものが普通です。
特に心配のないものですが、アレルギー体質や慢性病で薬を飲み続けているなどのお子さんは、あらかじめその旨を歯科医師に申し出て下さい。
麻酔をして治療した後、くちびるがしびれていることがあります。
2時間ぐらいしびれがとれないことがありますので、くちびるをかんだりさわったりさせないように注意して見てあげてください。
もし噛んで腫れたりした場合は、すぐにかかりつけの歯科医師の先生に連絡して処置をしてもらって下さい。
3.トレーニングでゆっくり慣れていきます
歯が生え始めたお子様くらいの年齢というのは、歯医者をほぼ怖がります。
そんなお子様を押さえつけて治療をしては「歯医者=怖いところ」という印象が強くなってしまいます。
最初はお母さんと座って診療を受けていただきますが、だんだん1人で座れるように、ご家族の声かけではなく先生の言葉でお口をあーんできるようにゆっくりと慣れていくよう診療いたします。
しんデンタルクリニックでは、なるべくお子様に楽しんで通っていただくために、なるべく「怖くない」「痛くない」治療を心がけます。
出来てしまった虫歯に対しては治療をもちろん行います。乳歯は永久歯に比較して柔らかく進行が早いのです。
しかし、定期的なケアで虫歯そのものを遠ざけることができれば、治療時間が長くなることもありません。
お子様に、“歯医者は歯をきれいにするところ”といったイメージをもっていただければという思いで診療していきたいと思います。
しんデンタルクリニックのブラッシング指導
虫歯予防の基本は、毎日の歯磨きです。
磨いているつもりでも磨き方に問題があるなど、実際には磨けていないことが少なくなく、特にお子様の場合は、歯磨きを嫌がることも多いですので、幼い頃から歯磨きに慣れさせ、保護者の方が仕上げを行うと、虫歯予防の効果が高まります。
しんデンタルクリニックでは、歯ブラシの選び方・握り方・動かし方、歯磨きをする上でのポイントなどについて、やさしく丁寧にご指導いたしますので、お声がけください。
1.ブラッシング指導
■お父さんお母さんへの指導
普通の歯医者さんで受ける歯みがき指導と同じように、小児歯科でもブラッシング指導を行ってくれるところは多いです。
小さな赤ちゃんやお子さんがいる家庭では、基本的にお父さんお母さんへブラッシング指導をします。
お子さんが自分でできないときにはお父さんお母さんに、子どもが大きくなってきたら自分で歯みがきができるように指導いたします。
■聞いておいた方がよいこと
ブラッシング指導では、寝かせ磨きや仕上げ磨きのコツなど、丁寧にお教えします。
ブラッシング方法や、子どもの歯並びの特徴、食べかすが残りやすい部分などもお父さんお母さんに詳しく説明いたします。
また、虫歯にならないためには「予防する」という考え方がとても重要です。
例えば、虫歯を作りにくい食習慣(お菓子や食べ物など)についても注意するようにしましょう。
2.ブラッシング指導の内容と流れ
歯ブラシの動かし方や持ち方などブラッシング指導はもちろんですが、すべては「予防」が重要です。
~ブラッシング指導の流れ~
・歯についていた歯垢を顕微鏡で見て、動く菌を確認します。
(この菌が虫歯、または歯周病のもとになるため予防がとても大切です)
↓
・歯垢染色液という液体を使って染めだしをして、歯の汚れに色をつけます。
(今の状態でどれだけ磨き残しがあるか確認します)
↓
・お子さん(小さくてひとりで歯みがきできない場合はお父さんお母さん)に歯ブラシを持ってもらい、歯ブラシの当て方や動かし方など練習します。
(歯科衛生士が細かくチェックしながら全体を磨きます)
↓
・歯石などがついていて歯みがきで落とせない場合は、専用の機械を使いクリーニング(PMTC)を行います
3.お子様へのブラッシングに大事な3つのこと
■子どもの歯の形に合った歯ブラシ
歯ブラシのヘッド(頭)部分の形はさまざまで、スクエア型、先細型、たまご型など多くのものがあり、台座(毛が植えられている部分)の大きさもそれぞれ違います。
先細型は先にいくにつれて形が細くなっているため奥まで入りやすいというメリットが、たまご型はとがった角がないのでお口の中で操作しやすいというメリットがあります。
また、毛の素材もナイロンなどの人口毛や、豚毛や馬毛などの天然毛まで幅広い素材があります。
一人ひとりお口の中の状況に合わせて歯ブラシを選ぶことが大切なので、なんでも相談してくださいね。
■正しい歯の磨き方
毎日しっかり磨いているのに虫歯や歯周病になってしまうお子さんは、歯みがきがきちんとできていない可能性が高いです。
なかなかうまくできない歯と歯の間の磨き方や、届きづらい奥歯の磨き方、また歯並びによって食べかすや歯垢が残りやすい部分など個人差があるので、しっかりと指導を受けましょう。合わせて、仕上げ磨きも大切です。
しんデンタルクリニックでは、歯みがきを嫌がる子どもがうまく磨けるような方法もお教えします。
■歯みがきで大事なのは回数ではない
歯みがきは回数が多ければよいというわけではなく、食べかすを取り除きながら細菌のかたまり、いわゆるプラークを繁殖させないようにし、虫歯を予防することが大切です。
だから1日に何回磨いていても、プラークが落とせていなければ虫歯を防げません。
正しい磨き方を身につけることで、歯医者さんだけでなく家でもしっかりケアできるようになりますよ。
また、子どもが歯みがき嫌いでどうしてもブラッシングの回数が減ってしまう場合には、「就寝前の歯みがき」だけでも行うようにしましょう。
なぜなら、就寝中は唾液の量が減るので、虫歯菌が増えやすくなってしまう時間帯だからです。
虫歯菌を増やさないためには、就寝前に丁寧に歯みがきするようにしてください。
4.どうしてもうまくできない場合には?
歯並びによってどうしても汚れが歯と歯茎の間、歯間に残りやすいお子さんもいます。
毎日お父さんお母さんが丁寧に仕上げ磨きをしているのに、汚れが掻きだしづらく虫歯になりやすいお子さんには、予防治療をおすすめします。
◆クリーニング
毎日ブラッシングやデンタルフロスをしていても80%ほどの汚れしか取れないといわれています。
そのため残りの20%は歯と歯の間、歯と歯茎の間に歯垢・歯石として残ってしまうのです。
定期的にクリーニングをすることで、磨けていない場所をきれいにすることができます。
◆フッ素塗布
フッ素は再石灰化を促進し、歯の修復を促す成分です。 歯の再石灰化にあたり、フッ素は歯の表面のエナメル質の成分と結びついて、硬い構造を作りあげます。 この構造で歯が作られると虫歯になりにくい歯になるのです。
歯は常に溶けて、新しく作られてということを繰り返していますので、定期的なフッ素塗布をお勧めしています。
◆シーラント
しんデンタルクリニックでは、お子様の虫歯予防の一つとして、シーラントの塗布を行っています。
乳歯、もしくは生えたての永久歯は、そのミゾが深く形も複雑なことが多いので、どうしても虫歯になりやすいです。
特に6歳臼歯という歯はミゾが深く複雑な形をしています。6歳臼歯は、噛み合わせに大事な役目を果たしているので、きちんと虫歯予防をしましょう。
シーラントというプラスチック素材を歯のミゾに埋めることで、虫歯菌が繁殖しにくいお口の環境を作ることができます。
仕上げ磨きの方法などはお父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃんなど家族でやり方を共有して誰でもできるようにしておくとよいでしょう。
家族みんなでお子さんの歯を守ってあげてくださいね。